パリで認知症のブログ

パリ在住のシニアです。リタイアした認知症予備軍の夫との生活とパリの老人ホーム。

☆☆☆パリで認知症☆☆☆

パリの老後や認知症に関する記録日記

老人ホームのクレープの日?

こんにちは。


今日の老人ホームのお遊びは、『クレープ作り』。


フランスのご家庭では、子供達とクレープ作りをするお宅もある。


昭子さんに


クレープ作りに行きますか?


私、お料理好きじゃない


という事で、いつものように、景色を見ながら、日本語でおしゃべり。


ちなみに、子供がいないご家庭では、なかなかクレープを作って遊ぶ事も無い。昭子さんは、生涯独身で、お子さんはいない。
我が家も子供がいなかったので、わざわざクレープを作らない。若い時のように、ケーキでも作ろうか?と言うと、夫が、面倒だから買ってきたら?と言う。 苦笑


昭子さんは、いつも同じ事を言う。
両親と彼にいつも感謝しているの。


でも、両親は、生きているかどうかも分からなくなった。次回、日本に帰国したら確かめに行かないと。。。


そう。ご両親は、何歳?


分からない。。。


多分、110歳はこえているでしょうねえ。。。


それじゃ、生きていないわね。笑


昭子さんは、ご自分が89歳というのは覚えていない。数字は、記憶から早くに削げ落ちていくのかも知れない。
私でさえ、今日は何日だったか?と、毎朝、スマホカレンダーで日にちと日程を確認する位だ。




今日は、青空が綺麗な日。


綺麗なブルーのお空ね。昭子さんのカシミアのセーターと同じ水色よ。


少し赤が入った紫のような色の空ね。 こんな空は、珍しい。


ほんとね~。綺麗な色ね。


認知症だと、色も若干違って見えてくるのであろうか???


貴女のカーディガンも綺麗な青だね。空は、これを薄くした色。
このパンツ(白黒の千鳥格子)とカーディガンの色と、貴女は、お洋服に気をつかっているわねえ。


うふふ。。。
お洒落して老人ホームに行っていないので、認知症の昭子さんに褒められて、ちょっとびっくり! 笑



今日は、お天気も良く気持ちの良い日なので、昭子さんの頭も比較的クリアーな日。
ご機嫌もすこぶる良かった。


帰りがけに、入居者の顔馴染の人から声をかけられた。


私の部屋、あそこなんだけど、部屋の中に木があって、大きな石が落ちているの。。。


そう。私訪問者だからね、この人が一緒に行ってくれるわよ。


と、丁度横を通った施設で仕事をしている人にお願いした。


この彼女も顔馴染のアニーも、アルツハイマー。アルツハイマーだと、幻覚症状が時々現れるみたい。その幻覚も人によって様々のようだけど、何か、心が不安なのか?と思うような出来事の幻覚症状だったりする。



ここの施設で仕事している人達は、皆、とても親切。臨機応変に対応して、施設の入居者達が自由で困らないように上手に対処している。


黒人女性も結構多く働いている。特に、入居者のおむつ交換とか、シャワーやお風呂やシャンプーなどをしているのは、黒人女性が多い。たまに、中国人?か、どこかのアジア人が数人いた。


昭子さんの居るフロアーは、20室ほどあると思うのだが、下記のメンバーが、朝の身支度ややお風呂等を手伝ったりしている。4人がグループになって、トッパーズとルビーというグループ名がついている。


下記がレストラン入り口


レストランのスタッフもこのように明確にしている。
栄養士、シェフ、料理人、表のサービスのボーイ、ホール責任者、支配人。



この施設は、ホテルのように、入居者皆が自由にしていて居心地が良い。しかし、玄関から外には付き添い無しでは出られない。




施設の玄関には、さくらの木があり、満開なんだけど、昭子さんは、お花には興味が無い方。
鉄格子の扉と建物玄関のドアは、フロントの人にお願いして、いちいち開け閉めのボタンを押して貰わなければならない。そうすると、自動で開くようになっている。


4月中旬にならないと桜が満開にならないパリだけど、ここのは、既に満開。


施設を出れば、そこは生々しい現実。
消防車が4台とポリスの車が2台。一体何事か? 火事か? と、眺めている時間も無く、写真だけ取って帰り道をメトロに向かった。


アンジュ