パリで認知症のブログ

パリ在住のシニアです。リタイアした認知症予備軍の夫との生活とパリの老人ホーム。

☆☆☆パリで認知症☆☆☆

パリの老後や認知症に関する記録日記

老人ホームに届いた小包

こんにちは。


今年になり、老人ホームに昭子さんを訪ねたのは、3回。毎回、日本語での1時間の話し相手。
1回目の1月末も3回目の2月4日もご機嫌麗しく、いつものように、大好きな森のお散歩をイマジネーションで語って下さいました。


ここは、本当に良い所で、大変気に入っています。ブローニュの森も近くにあり、毎日、2時間はお散歩しています。
だから私は健康で、病気1つした事が無い。両親に、彼に、感謝です。



静かに、座って、窓から木々を見ながら、語ってくれるのですが、2回目の2月1日は、状況が違いました。


彼女のお部屋がある2階に行くと、彼女がご機嫌斜めに何か叫んでいます。
いつもリビングのような大きなテーブルのある場所に皆さんが集まって、TVを見たり、講演会(どこかの国や地方などの場所の写真やビデオを見ながらお話を聞く)とか、フラワーアレンジメントのレッスン、お絵かきなどを楽しめるようになっているのですが、日によって、時間によって、誰もおらず、老人が数人いるだけの時もあるのに、その日は、凄く沢山の若い人達がいて、昭子さんに何か言っています。
彼女は、
ノン! ノン!』と、叫んでいたのでした。


何事かと聞いたら、彼女に小包が届き、彼女は自分の物では無い!と言っているとの事。
中身は、下記。 身寄りのない彼女に、誰が送ったのか?


この日は、珍しく研修の若い人達が沢山いて、彼女達は何も知らないので、大騒ぎになっていたのです。
最終的に、ここで仕事されている看護士さんと最後に会う事が出来て、法定後見人からの小包と分かりました。
看護士さんは、『昭子さんのお部屋にセッテイングしておくから大丈夫よ。』と。


老人ホームのシステムは全く知らないのですが、歯ブラシ、歯磨き粉、石鹸、シャンプー等の最低限の必需品は、ホームでも購入出来るように受付ロビーで購入出来るシステムです。
但し、スーパーの2倍ほどのお値段。



認知症でお金の管理も日常生活も無理な昭子さんは、買う事が出来ないので、こうやって小包を送っているようです。
香水まで入っていたのが、印象的でした。流石、香水の国 フランスです。笑


その日の彼女は、こう言っていました。


私も機嫌の悪い日もあるのよ。
若い人達と私は違うのよ。もう100年位生きているんだから。
今日は、頭が変! どうして、私、この服を着ているんだろう?
私は健康だけど、神経の病があるの。
頭がぼう~っとして、何か変。。。何も思い出せない
。。。。


と、頭を抱え込むので、


大丈夫よ。私が昭子さんの事を覚えているから心配しないでね。
ここは、貴女のマンションだから安心ね。


と、大好きなお散歩や森のお話に切り替える。


おやつの時間には、ちょっとしたケーキとジュースが出されます。


今日は、歯が痛い。
話すと、歯が触って痛くて、話せない。。。


早めにお暇しました。



アンジュ