パリで認知症のブログ

パリ在住のシニアです。リタイアした認知症予備軍の夫との生活とパリの老人ホーム。

☆☆☆パリで認知症☆☆☆

パリの老後や認知症に関する記録日記

幸せなZENの人

こんにちは。


老人ホームの昭子さんを訪ねる途中には、梅の木?があり、お花が咲いていました。



もう春はそこまでやってきていますね。


施設に到着すると、元気いっぱいだけど、アルツハイマーのアニーが、玄関にいました。
ぼんじゅ~る アニー。元気?


貴女は私を知っているの?


先週会ったのよ。


私の家族も知っている? ここに家族でもいるの?


と、目を輝かせて聞いてきました。彼女は、遠いアンシ―に住んでいる家族に会いたがっている人。




そして、エレベーターで上に上がり、昭子さんのお部屋を訪ねました。


ぼんじゅ~る 昭子さん 今日のお加減は如何ですか?


今日は、寂しいの。誰もいないのよ。


そうね~。廊下にも誰も歩いていないわね。今日は、ダンスの日だそうですよ。皆、レストランに集まっていると思いますよ。


ダンスいらない。


そう。ここで、おしゃべりしていましょうね



昭子さんは、85歳位と聞いていたのですが、お誕生日を聞いたら、突如記憶が一瞬戻ったのか、答えてくれました。


昭和8年7月


1933年という事は、今年89歳になるのです。


ここの施設では、彼女は日常の世話係より、


彼女は、ZEN(=禅=静か)の人。木とお話しする人。


と、言われています。


そして、お部屋の扉には、こんな張り紙?がしてあります。



他のお部屋だと、こんな感じで、その人のイメージ?の写真があります。


おやつは、15時半~16時に、こんな感じで、持って来てくれます。
よく見ると、ワゴンには、歯の無い方用のプリンか何かのピューレ状のおやつも8個位のっていました。
お隣では、このフィナンシェ?のお菓子を車椅子のご婦人に食べさせているスタッフもいます。
昭子さんは、自分の足で歩き、自分の手でお菓子を小さくちぎって、自分の歯で噛んで召し上がっています。しかも、おむつもしていないと聞いていますが。。。


さらに、私に気を使ってくれます。


貴女も何か食べたら? 私がおごるわよ。


大丈夫よ。今、沢山食べてきた所だから、お腹がいっぱいなの


老人性痴呆症。時々、頭が混乱するとか、痛いとか、何も分からなくなってしまったと、ご本人もツライ時がある。



昭子さんは、ここの施設にいるので、安心。本人も幸せで、


これ以上何も望むべきものは無いわ


というのが、口癖。


どこまで分かっていて、忘れてしまったのかのか。本人にも分からない。
やはり、これが幸せなんでしょうね。


アンジュ