パリで認知症のブログ

パリ在住のシニアです。リタイアした認知症予備軍の夫との生活とパリの老人ホーム。

☆☆☆パリで認知症☆☆☆

パリの老後や認知症に関する記録日記

老人施設でロワール地方のシャトーの講演会

こんにちは。


私の行っているパリの老人施設では、色々な講演会が行われます。


今日は、『ロワール地方のシャトー』のお話でした。
きちんと説明してくれるので、私でさえ聞き入ってしまいます。
フランスには、15世紀~17世紀位に、3000個のお城が作られ、特にロワール川のアンジェからオルレアンの町までに多く、この辺りは、世界遺産になっています。
3000個のお城の中でも特に素晴らしいお城が50個位あるそうです。その中の11個位が、フランス王家に関する重要なお城になっているそうです。


本日は、その中の下記3つのお城のお話でした。
シャンボール城


ブロワ城


アンボワーズ城


この講演会に参加した施設の入居者様達は、20人位であろうか・・・
パーキンソン病の方が割と多く、痴呆症の問題の無い方々が主流。
よって、講演会の後は、皆さんとても興味深かったとおっしゃり、拍手喝采でした。



しかし・・・
認知症の方には、難しい・・・
昭子さんは、参加はしたものの、半分居眠り状態。


挙句の果てに、講演会後には、居眠り後でお目覚めが悪かったのか、お疲れになったのか、かなりご機嫌斜め・・・
こうなると、手がつけられないので、そそくさとおいとまさせて頂きました。


認知症の彼女と接するのは、時として、凄く難しい場合があります。
毎日四六時中接していらっしゃる方々は、さぞかし大変であろうと、想像出来ます。


アンジュ

パリの高級老人施設のランチに驚き!

こんにちは。


老人施設に行くようになったのは、今年2022年1月からなので、もうすぐ1年になろうとしています。
12月のクリスマス行事の為に、ちょっと早めのクリスマスを家族で過ごすイヴェントが行われました。
そのご招待を受けたので、昭子さんとのランチに行ってきました。
きっと、自分で食べれない入居者様もいて、食べさせないといけないかなあ・・・と、思いながら、普段着で気軽に行きました。


行ってみて、びっくり!
次々と、お洒落なキラキラしたクリスマスのお洋服を着たご婦人達が施設に到着し・・・
ここが、高級老人施設と再確認しました。苦笑


レストランは、素晴らしいテーブルコーディネートがされていました!



グラスは、シャンパングラス、赤ワイングラス、白ワイングラス、ウオーターグラスと並び
フォークナイフは、ご覧の通り、フルコースのお料理が出る事を物語っています。

高級レストランを思い浮かべるようなフラワーアレンジメントのお花も飾られています。

私達のテーブルは、8人。下記左のご婦人は、招待客で、76歳との事!
お母様102歳が入居されているそうです!

下記のメガネをかけた車椅子の方が、102歳。それでもシャンパンを飲みます!


食前酒のシャンパンでカンパイ。

89歳の昭子さんのシャンパンは、私より多めに注いで貰っています。笑
彼女がお酒好きなのをいつも食事する施設のレストランのボーイが知っているからなんですよ~。 102歳の方も半分だけ飲んでいました。


アミューズ=おつまみ

結構色々な種類のアミューズが出ました。


前菜
菊芋のクリーム ホタテ貝添え。 とても美味しくて、最近行った1つ星レストランより良かったですよ。苦笑

メイン
スズキのビスク風オマール海老のソースが、香りも良く、美味でした。
森のキノコの付け合わせの中には、シイタケも入っていました。
三角のは、サモサ。中にビーツがジュリアンヌにカットされて入っていました。


お口直しのレモンシャーベット。ウオッカがかかっていたのには、驚きました!
ここは、レストランでは無く、老人施設なんですよ~! 苦笑
昭子さんは、ウオッカを残してシャーベットだけ召し上がりました。


2種類のチーズとクルミ入りサラダ。 
このチーズも吟味されていて、とても美味しかった!


デザートは、チョコレートケーキ。


食後のコーヒーに小さなチョコレート付き。


ご馳走様でした。大変おいしゅうございました。12時半から始まって、15時までかかりました! これって、2つ星レストランでランチする時の時間帯です。
ちなみに、3つ星のランチは、15時過ぎました。16時位になった事もありました。苦笑


入居者様とそのご家族とで、ここのレストランには、135人が食事されたと、後から施設の責任者に教えて頂きました。
全員が、フォークナイフを使い、誰一人、赤ちゃんのようにスプーンで食べさせて貰っている方はいませんでした。


家族のいらっしゃらない入居者様は、お部屋のフロアーでランチを取れるように下記のようにセッテイングされていました。こういうテーブルがいくつもありました。


ご自分で食べれない方は、多分、個室で召し上がっているようです。個室も50人位が4~5人づつ食事出来るように、いくつもあります。


フロアーごとに、クリスマスツリーが飾られています。

     

素敵なくるみ割り人形風のオーナメントや鹿さんなどが飾られています。


シャンパンもワインも豊富に準備されていました。
私もシャンパンと白ワイン3杯頂きました。
私のお隣には、64歳のフランス人男性が、86歳のお母様の横に座っていたのですが、彼は、シャンパンもワインも大好きだと、おかわりもしていたので、私以上にワインを召し上がっていました。笑


いや~、大満足のランチでした!
最近行った1つ星レストランが最悪だったので、ここのランチは2つ星に思えます。苦笑


昭子さんもシャンパン1杯とワイン2杯召し上がっていました。
お食事は、あまり興味が無いらしく、アミューズとデザート以外は、少ししか食べず、パンを2個も召し上がっていました。
私は、ほとんどパンは食べずに、お料理は、全部美味しく平らげました。


お食事後にはレストランを出て、エレベーターでいつものリビングに上がっていき、腰をおろしたら・・・


頭が回っている


そりゃそうでしょう。シャンパンを飲んだからねえ~


え! 私、アルコール飲んだの?


そうよ。


全然覚えていないわあ~。私病気かしら? 医者にいくべきかしら?


大丈夫よ。誰でも忘れてしまう事があるから。。。。



アンジュ

高級老人ホームの入居者達のお部屋

こんにちは。ご訪問頂きありがとうございます。


大変ご無沙汰しております。前回は10月中旬だったので、1ヵ月も経ってしまいました。
その間には、色々な事がありました。


先ずは、1ヵ月5500€(2022年11月レートで80万円位)ほどする、この高級老人ホームに入居されている方々のお部屋をちらっと垣間見て、思った事があります。
勿論、これ以外にも、身の回りの日常製品(シャンプーやら石鹸やらおむつやら下着やらお洋服や靴等)と、爪カットとマニュキュア、美容院、定期検査やら医者等の代金がかかるのですから、月100万円近くになると思います。
年金で入るのは無理です。
それだけ払ってもお部屋の広さは、ホテル並みに狭い。まあ、サービスもホテル並みで居心地が良くて自由。
昭子さんも居心地が良いと、大のお気に入り。



ここに入居されている皆さん、どこのお部屋でも以前生活されてきた時の思い出の物を持ち込んで、心の支えというか、以前の生活の延長という気持ちで入居されています。


例えば・・・
Aさんのお部屋
下記の写真からは豪華さが分かり難いですが、結構大きな、高さ40~50㎝位のセーブル焼きの壺2つ。18金でペイントされています。家具は、18世紀。


Bさん
ご覧の通り、絵画が沢山飾られています。高い絵画は、それに見合った額にします。


昭子さんのお部屋には、日本人形があるだけ・・・
パリにお住いの日本人の方々とフランス人の方々とでは、マンションに伺うと、雲泥の差が見て取れます。
多くの私の知っているフランス人のお宅は、内装にお金をかけていたり、調度品も素晴らしい。
お金をあまりかけていない同じマンションに1人で住むご婦人70歳代の方のお部屋でさえ、モダンな家具に統一されていて、内装工事をして、まるでファッション雑誌に出てくるようなお洒落なお部屋。笑
しかし・・・
日本人の方は、残念ながら、内装やら調度品及びお部屋全体のデコレーションに無頓着な方が多い印象です。トータルコーディネートで内装されている方は、あまりいらっしゃらない。


友人ジュリアの家は、子供部屋でさえ、クリスタルのシャンデリアが輝いています。笑
友人キャロリーヌの家は、美術館のようです。全体のお部屋のハーモニーを重要視して、19世紀のアンテイークとゴールドのカーテン。マホガニーの家具類。笑



この老人ホームも、定期的に模様替えしているようです。
今のリビングのTVの下の家具は、下記になりました。


下記は、今月始めにネイルして貰った89歳の昭子さんの手。


TVを見に入居者が集まってくる事はほとんどないです。
各お部屋にTVはあるからです。


人が集まってくるのは、ピアノやバイオリンなどのコンサート、何かの講演会、映画試写会、クレープを焼いたりなどの、レクレーション活動の時。
他に、春夏ならば、素敵なテラスやらお庭があるので、お天気の良い日に、パラソルの下で一休みくらいですね。


ピアノコンサート前。


家族で食事会というのが、12月にあり、法定後見人のナナさんより、行くようにいわれているので、施設で昭子さんと一緒にランチしてきます。
そのご報告もここのブログでお伝えします。


又、1年に1回、施設の責任者、後見人、昭子さんの友人のアンヌさん、私の4人で報告会をやると連絡が来ました。
これも初めての出席です。


この老人ホームの状況もかなり分かってきました。


いつか、私が自立して生活出来なくなり、入るならば、ここが良いと思いますが、いかんせん、高すぎるので、限られた期間ならともかく、高齢者の血をひく私が、ここで長く暮らすのはファイナンス的に無理です。笑
居心地の良いここの老人ホームは、皆さん長生きします。
もっとも、老人ビジネスとは、老人に満足して貰って居心地よく、長生きして貰うのがベースですので、ここの施設の入居者達は、長生きすると思います。
フランスの老人施設のトップは、ビジネス学校出身者が多いというのもうなずけます。


個人的には、自分が施設に入った後は、あまり長生きしなくても良いのですがねえ・・・ 苦笑


アンジュ