パリで認知症のブログ

パリ在住のシニアです。リタイアした認知症予備軍の夫との生活とパリの老人ホーム。

☆☆☆パリで認知症☆☆☆

パリの老後や認知症に関する記録日記

パリ老人施設の10周年

こんにちは。ご訪問頂きありがとうございます。
本業のお仕事が多忙で、なかなか更新出来ずにいます。


週に2回訪れている老人施設は、やっと10周年を迎えました。
日本は、世界で一番最初に老人施設が沢山出来た国ですが、フランスは、これからです。
この施設もやっと10年です。
昭子さんは、施設で暮らし始めて5年目位です。
昭子さんが、とってもお気に入りの素敵な施設です。
が、お値段は・・・・高い!
1ヵ月=5000€~5500€(=80万円位)を後見人が払っているようです。
年間1千万円は必要です。居心地が良いはずですね。。。


10周年は、招待状の元に、色々な催し物がありました。



施設のレセプションも風船で飾られ・・・

施設内のレストランにて、ここでお仕事をされている上層部の方々からのお礼とご挨拶。

ここで仕事をしている方々は、入居者のお名前を全部把握されています。私の顔も覚えてくれて、行くと、昭子さんがご自分のフロアーにいない時には、どこにいるか教えてくれます。

施設のあらゆる所が、これらの風船で飾られていました。賑やかです。

昭子さんは、いつもご自分の席にお座りになります。

この後、ネイルとか、マッサージとか、バイオリンコンサートとか、何かの講演会等が行われ、ケーキが運ばれてきました。
昭子さんは、ネイルもマッサージも講演会も興味なしとおっしゃる。。。
ご参加されないのは、ちょっともったいないかな? 苦笑



アンジュ

一時的記憶喪失

こんにちは。
お仕事が忙しくて、なかなか更新できずにいました。


89歳のあきこさんのいる高級老人ホームに昨日行ってきました。
いつもならば、ご自分のお部屋があるフロアーのリビングにいらっしゃるのに、この日は・・・


施設のフロントに行くと、顔見知りの支配人がいて、
彼女は今レストランにいるよ
メルシ― うん・・・?

14時にレストランにいるとは・・・と、不思議に思い、レストランに向かったら・・・


混乱した様子のあきこさんが、フランス語で話しながら施設ののレストランから出てきて、支配人の方に向かって来たのです。
分からなくなった・・・ ここどこ?


一緒に、エレベーターで上に上がりましょう。
と支配人がいうので、あきこさんも私もエレベーターにのり、彼女のお部屋のあるフロアーでおりた。
出来るだけあきこさんと日本語で話しながら・・・
どうしたの?
急に頭がふらふらして、何も分からなくなった・・・
自分も自分のお部屋も・・・

私の腕につかまりながら、何とか、いつものリビングに行って、ゆっくりお話しして落ち着いたようでした。


以前も時々、こういう風に急に記憶喪失になる事があったようです。
でも、数分か数十分すると、また、思い出すというのです。
不安になっているのが見て取れるので
齢を重ねると、自然現象でこうなる事もあるのよ。
心配ないからね。皆、同じようになるのよ。

と、言うより他にない・・・


あきこさんは、健康体ですものね。ご自分の足で歩けて、ご自分の歯で物が食べれて・・・
そう、私は健康。風邪一つしたことが無い!
と。
でも、頭が・・・
と、認知症といえども、ご自分でも分かっていらっしゃるのです。


本当に認知症かしら?と、思う時もありますが、すこぶるお元気。
痴呆症になると、一時的な記憶喪失にもなりうるという事を始めて知りました。
その記憶喪失が長く続くと・・・と、考えると、私も恐ろしい・・・


アンジュ


お誕生日

こんにちは。


今日は、昭子さんのお誕生日。
今までブログで89歳と記載してきたのだが、今日が、89歳のお誕生日だった。
前回、彼女とのお話の中で、こんな会話をしたら、急に、お誕生日を思い出したのだ。


もう7月14日のパリ祭も終わり、ヴァカンスにはいるわよ。
7月なの?
そう、もう真夏よ。ここは、クーラーが利いて涼しいけど、外は暑いのよ。
私のお誕生日は、7月26日。
フランス語で、
26 JUILLET 1933


というわけで、7月26日がお誕生日だと分かった。
昭子さんは、フランス語で自分のお誕生日を覚えている。以前、1933年と言っていたので、何月か分からずに、ここで89歳と記載していたのだ。


晴れて、今日から89歳。
ご本人は、60歳になってみたり、70歳になってみたり、そして、自分の歳は分からなくなったと言う。
親が未だ生きているかどうかも分からないというので、
そうねえ・・・ご両親の歳は120歳位かしら?
それならば、死んでいるね


と、こんな調子。


施設からもお誕生日プレゼントがお部屋に届いていると聞いていた。
昭子さんを誘って、お部屋に行ってみると・・・・


石鹸とか、シャワージェルとかの詰め合わせのプレゼント。
昭子さんは、喜ばなない・・・ 爆
何故かって?
昭子さんは、シャワーやシャンプーが、大嫌いと介護ヘルパーから以前聞いていた。
本人は言う。


だらしなくなったわ。顔もいつ洗ったか忘れた・・・


と。
まあ、シャワーに入れるのが大変というのは、想像がつく。顔を洗わなければ、介護ヘルパーが、濡れタオルでふいてくれる。


ちなみに、何故昭子さんがシャワー嫌いか?と想像すると・・・
自分のマンションに住んでいると思っている昭子さん。
今では、自分でシャワーに入って石鹸で自分の体を洗うのは困難になってきた。
そうなると、介護ヘルパーに、体を洗って貰う事になる。
人前で、生まれたままの姿になるのは、絶対嫌なようだ。ましてや、女性の大事な部分を第三者が洗う事に、大きな抵抗があるようだ。
認知症でなければ、事情も理解出来るが、昭子さんは、認知症なので理解出来ないのだ。
よって、介護ヘルパーに、協力的では無いという大きな問題があるのだ。
この問題は、実は、施設中に広まっており、今回のプレゼントは、施設の人々が、いつも清潔にしていて欲しいという願いなのであろう。苦笑



日本の老人施設にも昭子さんのようなお風呂嫌いな人いるのであろうか?


アンジュ