パリで認知症のブログ

パリ在住のシニアです。リタイアした認知症予備軍の夫との生活とパリの老人ホーム。

☆☆☆パリで認知症☆☆☆

パリの老後や認知症に関する記録日記

今日の老人ホームは音楽の集い

こんにちは。


今日は、老人ホームに行ったら、丁度昭子さん(認知症で85歳)も1階に降りてきていたので、ばったりとフロントというか、玄関で会いました。




ぼんじゅ~る 昭子さん。お元気ですか?
今、音楽やっているけど、行きますか?


私、音楽大好きだけど、どこでやっているの?


いつもは、下記のように綺麗なレストランというか、老人ホームのダイニングなんですが、端にピアノが置いてありますので、そこで音楽をやっていました。


こんな感じに、アコーディオンを弾く人を囲んで、ここの老人ホームの人達が音楽を楽しめる日でした。


アコーディオンで、古き良きパリ時代を思い起こさせるようなシャンソンを弾いてくれました。
小さなコンサート形式で、昭子さんも涙を浮かべながら聞き入っていました。
私が聞いていてもとても良かったですよ~。🎶


突然、車椅子のご婦人が歌い始めました。笑
若い時に、歌のレッスンを受けた事があるような声の出し方で、オペラのように歌ってくれました。良いですねえ~。


アコーディオンのお兄さんは、ピアノも弾いてくれました。


老人性痴呆症の85歳の昭子さんも目がウルウル。
この人は、プロ?
と、何度もお聞きになりました。
アコーディオン大好き!
な昭子さん
コンサートは無料なの?
と、認知症でも料金も心配されていました。笑
今日は、私との会話がフランス語になったり、日本語になったり、ミックス。


下記写真の右手のご夫婦は、ご主人様がパーキンソンで施設に入って間もないようです。
私の座っている横にいらっしゃったので、すかさず私が椅子2個用意したので、少し会話しましたが、とても感じの良い仲睦まじいご夫婦でした。時々、奥様が涙ぐみ、ご主人を抱きしめていました。
比較的お元気なご夫婦で片方が施設に入った場合は、想像するだけでも胸にぐっときてしまいますよね。。。 自分自身に置き換えて考えると、涙まででそうです。。。


中央下に座っている真っ白の髪の昭子さん。髪も薄くなってきました。
62歳の私でさえ、最近頭のてっぺんが気になりだしました。。苦笑


音楽は皆を幸せにしてくれますね。
特に、クラッシックとか、シャンソンとか、お好きな方が多いし、私も大好きです。
昭子さんは、最後には、


お部屋の隅に行きたい。。

とおっしゃり、きっと若き頃の物思いに浸りたいのでしょうと、お部屋の隅にお連れしました。
背の高いハンサムなフランス人の彼がいたとお話されていましたが、今は、もう天国にお住まい。。。



                                 アンジュ


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フランスでは死後自動的に臓器提供

こんにちは。


日本では、臓器提供意思表示は、県庁や各保健福祉事務所等、行政窓口や運転免許証の更新ができる警察署などに行き、意思表示カードを入手し、臓器提供意思を表示するようですね。


フランスの場合には、ここでも日本と逆です。


2017年の新法律によって、臓器提供意思の無い人は、自分で、フランスの行政機関の生物医学機関(L’Agence de la biomédecine)に、臓器提供を拒否したいという事で、
国拒否登録簿に登録しなければなりません。サイトでも簡単に出来ます。


すなわち、何もしなければ、死後、自動的に臓器提供されるという事です。


         



私は、個人的には、素晴らしい事と思っています。
それだけ、助かる人が増えると言う事ですものね。
実際、フランスでは、臓器移植手術は結構多いです。海外から来る患者もいます。




1980年代の頃は、マフィアによって臓器が売られている?という噂もあり、当時未だ20歳だった私もTVのドキュメンタリーか何かで、パリから人が蒸発すると、フランスで一番治安の悪い街 マルセイユで発見される事が多いとか、殺害された被害者の臓器が、マルセイユから他の場所に売られたとか、色々な怖い話も聞きました。
高速を車を走らせていると、昔は実際に、臓器を運んでいる車やらヘリコプターも見た事がありました。



そして、1990年代位になると、TVで、自分の死後の臓器提供者は、書類にサインして提出して欲しいという事をやっており、当時30歳代だった私は、夫と、私達の死後は、臓器を困っている人に提供したいねと話し合っていました。
当時のフランスは、今の日本と同じようなシステムだったと言えます。
そして今、60歳を超えて、そんな臓器提供の話もすっかり忘れていたのです。


そしたら今日、知人とカフェで話していて、知人は、何故か?目の提供を拒否する書類にサインしていて、ご主人は、臓器提供を拒否した書類にサインしているとか話していたので、この臓器提供の事を思い出したのでした。




結果的に、私達は2017年の新しい法律と同じ方向に進んでいたというわけです。苦笑


2020年は、ドナーの40%が、65歳以上だったそうです。50歳以上となると、全体の70%にもなります。
当然ですが、シニアが一番貢献している結果となっています。



ちなみに、生きている間に臓器提供出来るドナーは、家族だけです。血縁関係に無い場合には、2年以上一緒に住んでいたという証明書が必要です。
犯罪防止ですね。


アンジュ

延命治療をしない国フランス

こんにちは。


パリの日本人会主催の「対話から始める人生会議ACP」by大井裕子先生 というZOOMミーティングに参加させて頂きました。
とても日本的な内容でした。
最期を自分らしく生きる為の希望事項を書面で残しておくというような内容でした。
そして、延命治療を希望するかどうかという内容もありました。


日本では、近年、延命治療が当たり前だったのが、疑問視される反対者も出てきたようですね。


フランスでは、延命治療をしませんが、延命治療をして欲しい人もいるので、やはり、書面で残す事が出来ます。


延命治療国の日本と延命治療をしない国フランス。いずれも個々によって、それぞれの希望は叶えられるでしょう。


フランスの場合は、近年になり、何度も医療方針の方向性の法律が現代人のニーズに合うように変更されているようです。




病院やこういった法律等に詳しいわけでは無いですが、たまたまサイトで数個読んだ新聞記事やクリニックやお医者様の記載されていた内容によると、、、



死に行くものは、最期において、自然と栄養や水分を自分の口から取らなくなる。
それならば、お腹が空いたまま、のどが渇いたまま死に至るのか?
答えは、ノーです。死に行くものは、お腹も空かなければ、喉の渇きも感じず、自然体で、それぞれの細胞1つ1つが、平和に安らかな眠りにつこうとしている。


平和な眠りを妨げる人工呼吸をつければ、不快な思いをし、栄養剤を注入すれば、体のあちらこちらの細胞や臓器に負担を与えたり、最後にどこかが痛み出したり、、、


と、不自然なものは、平和な眠りを邪魔し、余計な体力的負担やらその他の負担をかける事になり、本人の心地よい状態とは異なる。


家族は、愛する人に少しでも生きていて欲しいと思うが、ご本人は、気持ちよく他界するか、ツライ痛い思いをして、家族の為に延命治療をするのか?



と、まあ、こんな内容でした。


末期で手の施し様が無い、苦しむ人には、痛みや苦しみを取り除く方向に病院が手助けしてくれるようです。
これは、とても人道的な事と思いました。有難いとさえ思います。




個人差があると思いますが、私の場合には、自分の最期は、延命治療は不要と思っています。
夫が先に他界してしまった場合には、家族がいない1人身ですので、葬儀も散骨で良いと思っていますし、誰もお参りに来ないお墓は不要です。
自分の中の思い出以外、何もこの世に残さず、綺麗に消えてしまおうと考えています。
だからこそ、今の生に感謝して、毎日を楽しく幸せに生きるようにしています。


と、哀しくなるような事を記載してしまいましたが、我が家は、比較的長寿家庭ですので、きっと、90歳位までは、元気に生きていそうです。爆



昨日から、毎朝のラジオ体操も始めました。
子供時代に、楽な体操でうんざりしていたのが、今は、体がギシギシと鳴り、これはマズイ!と、今後も続ける事にします。


アンジュ